暗い部屋にて
暫く憂鬱な状態が続いている。
暗い部屋に閉じ込められているような気がする。生きていてもなんの希望もないと思える。 一つずつ言語化して、自分の考えていることがいかにくだらないことであることを認識しないといけない。
なんの気晴らしも気を晴らすことができない。 料理で気をまぎらわそうとしても、うまくいかない。指をきったり、具材を こぼしたりしてしまう。料理は無心ではできない。特に複数の料理を急いで 作っているときなどは。あらかじめ行程をイメージしたうえで、その場その場で 判断しなければいけない。
何をやっても集中できずうまくいかない。うまくいかないとさらに憂鬱になる。 苛々とする。頭が働かないからネットサーフィンする。頭に内容は入ってきていない。 なにかに取り組んだ気にもならず。また憂鬱が加速する。 街で馬鹿笑いしている人の声や暴走族みたいな連中の騒音を聞いて、人生をまともに 送ろうとすることに対して脱力してしまう。馬鹿なのはわたしの方なのだろうと思う。
憂鬱がある程度の限界を超えると、なにもかも投げ出したくなる。 今日はLineのアプリを消してしまって、あらゆる知り合いと連絡を取れない ようにしようかと思った。 かろうじて、家族との連絡が面倒だ、ということと、説明ができないと思って踏みとどまった。 だが、これから俺はあらゆる善意を積極的に無視していく。これからは? これからも、か。俺は善意に対して何も返すことができない。
こんな感情になっているのも簡単で、仕事がなかなか進んでいないからなのである。 締切を破りに破っている。中島義道さんの本に「約束を破ってみよう」と書いてあったことを 思い出して、わずかに救われる。が、たまには、ではないな、いつも破っているな、 とすぐに思い直してしまう。認知が歪んでいるんだろうなとは認識できる。認識はするが、 自分に都合がいい事実は徹底的に記憶から消され、嫌な記憶が限りなく増幅される。
家庭のことも含めて、仕事を引受すぎているんだと思う。残念ながら、自分の限界を超えているのだろう。 時間的には超えていないが、精神的に超えている。仕事のことは、ごめんなさいの一点張りでなんとかごまかすしかない。 仕事をしたくないわけではないのだ。とてもつらい。